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『百億の昼と千億の夜』は1967年に発表、その壮大な構想で日本SFの名作として知られてきた。発表から40年以上の時を経て、英語圏での本格的な紹介となる。
単行本が定価25.99USドル/29.99カナダドルとなるほか、9.99USドルの電子書籍版も発売されている。こちらはAmazon Kindle、Nook、iBooks Storeで入手可能だ。
作者の光瀬龍さんは、1960年代から90年代にかけて活躍したSF作家。1999年に亡くなるまで、数多くのSF、少年向け小説を発表し続けた。
なかでも60年代に書かれた『百億の昼と千億の夜』は宇宙の創世をテーマにした代表作と知られている。70年代後半には萩尾望都さんの手でマンガ化もされており、SFファン以外にも広く知られている。
ハイカソルは2009年にスタートした日本SFの翻訳出版レーベルである。出版点数は多くないが、日本SFの中から新旧の傑作をピックアップし、そのラインナップに定評がある。出版タイトルの中から、桜坂洋さんの『All You Need Is Kill』のハリウッド映画企画が進み、伊藤計劃さんの『ハーモーニー』がフィリップ・K・ディック記念賞特別賞を受賞するなどの話題も多い。
『百億の昼と千億の夜』のほか、最新刊として宮部みゆきさんの『英雄の書』、上田早夕里さんの『ゼウスの檻』が発売されている。英語圏への日本SF紹介に大きな役割を果たす。
画像: (c)1967 Ryu Mitsuse
Originally Published in Japan by Hayakawa Publishing, Inc.
VIZ Media /http://www.viz.com/
ハイカソル(HAIKASORU) /http://www.haikasoru.com/