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合田監督の米国における功績は、ストップモーションアニメーション(コマ撮りアニメ)『どーもくん』の活躍によるものである。NHKのマスコットキャラクターとして誕生したどーもくんが、米国で大人気というと日本からはなかなかイメージがつきに難い。しかし、大手量販店ターゲットのキャンペーンに起用されるなど、米国ではごく普通にちょっと奇妙で可愛いキャラクターとして広く受け入れられている。
実際に、その存在感は大きい。今回、合田監督を公式ゲストとして招聘した出版社ダークホース(Dark Horse)の企業ブースでは、どーもくんの巨大パネルが登場し目を惹いていた。
さらに7月22日には、合田監督をゲストに招いたトークショーが開催された。それが数百人収容の会場に空席が全くない超満員、立ち見が出るほどになった。その来場者がその場で発表されたインクポッド賞の受賞を祝い、どーも人気の高さをみせつけた。
この人気はどこから来るのだろうか?来場者を少し観察してみるとティーン世代の女性が多いことが分かる。全体の半分ぐらいがこの層で、さらに若い男性、より年齢の高い人たち、意外なことに子どもたちはほとんど見かけない。可愛いもの好きの若い女性に受けているのでないかと思わせた。
合田監督はまず、「コミックへの愛に溢れる場所で、喜んで貰えてうれしく思います」と挨拶。続けてどーもくんを中心にトークを進めた。
どーもくんの企画誕生から、米国で人気だと知ったこと、最新作の紹介、さらに初期設定資料も披露するなど日本人から見てもかなり興味深いものだ。合田監督の丁寧な語り口と、ユーモアあふれるエピソードの数々に会場からはたびたび笑いが起こる。
会場で上映された作品も同様だ。それは大爆笑というよりも、くすりとした笑い。その受け方は日本とあまり違いがない様にも思えた。
現在、「クールジャパン」の名のもとに、日本コンテンツの積極的な海外展開が目指されている。一方で、海外で人気を獲得したコンテンツのなかには、日本では想像しなかった偶発的なものが多い。どーもくんもそんなひとつである。どーもくんの人気には、コンテンツ海外展開の成功のカギが隠れていそうだ。
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