『カラフル』は、3月20日、東京国際アニメフェア2009で行われたステージイベント「日本アニメ:ネクスト・ジェネレーション」の中で、2009年以降の注目劇場3作品のひとつとして初めて紹介された。原監督も登壇し、作品のコンセプトを語った。作品は2010年の公開を目指すという。
イベントは、アニマックスブロードキャスト・ジャパンが主催するものである。ステージではこのほか、細田守監督の『サマーウォーズ』、庵野秀明監督の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を取り上げた。 今回のステージは今年6月にアニマックスで、特別番組として放映される予定である。
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『カラフル』の原作は、直木賞作家森絵都さんが1998年に発表した小説である。死んだはずの主人公が、14歳の少年の体を借りて過去に犯した過ちの贖罪を行うストーリーである。第46回産経児童出版文化賞受賞するなど、ヤングアダルト向けの小説として高く評価されている。
作品は2000年には、森田芳光監督、田中聖さん主演で実写映画化もされている。今回は日本を代表するアニメ監督の手による新たな映像化となる。
子供向けの作品から始まり、近年では年齢を超えた作品づくりを行っている原恵一監督が、ヤングアダルト向けとされるこの原作にどう取り組むのか注目される。
また、原恵一監督とタッグを組むサンライズにも関心が集まりそうだ。サンライズは子供向けの作品、あるいはアニメファン向けの作品を得意とするスタジオである。今回はティーンより上の世代のより広い観客を意識した作品となりそうなだけに、同社の新たな展開も目が離せない。