作品は世話好きのお兄さんタイプキャラ丸くんと、天の邪鬼な次男坊タイプドク丸くんが活躍するキャラクターアニメーションである。ときには社会問題をとりあげつつ、子供たちだけでなく大人にも愛されるキャラクターと物語となっている。
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今回上映されるのは、各7分の作品『くすの木のおじさんの巻』、『なっちゃんのおさんぽの巻』、『おならはどこへいったのの巻』の3本、合計26分である。いずれも楽しいキャラクターたちを中心に展開する心温まるエピソードになっている。
作品はこれまでも幼稚園などで無料上映会などを通じて紹介されている。着ぐるみといっしょに踊ったりはしゃぐ姿が好評で、子供たちから人気を集めているという。しかし、劇場での公開は初めて、子供たちだけでなく、大人も観られる貴重な機会となりそうだ。
『キャラ丸くんとドク丸くん』を製作するのは、アニメーション事業者協会である。テレビアニメの下請け製作をする企業や団体で構成されている組織である。そのアニメーション事業者協会が、自分達の作品を作ろうという趣旨のもと、2006年から製作をはじめた自主制作作品が『キャラ丸くんとドク丸くん』だ。
いつもの下請けの仕事だけでなく、自分達の作品を作るといことにも打ち込んだ。『キャラ丸くんとドク丸くん』は文化庁から支援も受けるなど、その活動は評価をされている。アニメーション事業者協会は、より多くの人たちに作品を観てもらうことで、下請け業者や若いアニメーターの励みになれればいいとしている。
作品のコンテ・演出は、エクラアニマルの本多敏行さんが、作画は奈須川充さんが行なっている。また、背景はアトリエローク07、撮影はエース・クリエイション、サザンクロス、音響はウォーターオリオンと虫プロダクションなどがするなど、多くの会社やクリエイターが協力しているのも特長だ。
上映は平日2回、土日祝日は3回、料金は一般600円、子供500円と、短編ながらの価格になっている。手軽に楽しむことが出来そうだ。
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上映を行なうトリウッドは、下北沢で良質な短編映画の紹介を続け、個性的な映画館として知られている。これまでに紹介してきた作品には注目のアニメーションも少なくない。
ゴールデンウィーク期間中の5月2日には、昨年逝去されたマンガ家上田トシ子さんを偲び、上田さん原作をアニメ化した『フイチンさん』と『キャラ丸くんとドク丸くん』の同時上映も行なう予定である。
上映の詳細は、トリウッドのサイトにて確認ください。
トリウッド /http://homepage1.nifty.com/tollywood/