
トークイベントは、7月下旬からウィーヴが発刊する「マクロス・クロニクル」の創刊を記念するものである。「マクロス・クロニクル」は、今年で26周年を迎えるマクロスシリーズ全作品を網羅した分冊百科事典、マクロスシリーズ全てを網羅的に取り上げた初の書籍となる。
河森監督は1984年の劇場アニメ『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の監督、そしてこの4月から放映が始まる『マクロスF』の原作・総監督を務める。
そして、天神さんは初期の『マクロス』作品から現在まで、様々なマクロスのメカを描き続けたイラストレーターである。今回の「マクロス・クロニクル」にも大量の新作イラストを書き下ろす予定で、今回のトークイベントの実現となった。

トークでは河森監督が今回アニメフェアのサイテライトブースに自ら描いたVF-1のイラストから始まった。監督がVF-1は描くのが難しいと話すと、天神さんはバルキリーの仕組みはいまだに謎だらけでイラストを描くのが大変と切り返す。
河森監督はそうした設定は潜在意識のなかにあるけれど、必要な時にその場で決めることが多いのだという。一方で、試作品まで作ったのに変形方法がどうしても思い出せないバルキリーがあるといったエピソードも紹介した。
天神さんは、もともとマクロスのメカを見た「デ カルチャー」(衝撃)がきっかけで今の仕事をしており、30年間同じ絵を描き続けているというぐらいマクロスシリーズと関わりが深い。
それでも、これまではバルキリーなどの絵が多く、今回の「マクロス・クロニクル」では、デストロイドやモンスターを描けるのが楽しみだと話す。

これまでにない情報を盛り込んだもの、例えばリン・ミンメイのコンサートのセット・リストやコンサート会場のグッズ紹介はどうだろうかと提案した。
ウィーヴによれば「マクロス・クロニクル」は、隔週刊というのは決まっているが、巻数自体は未定である。
ファンの支援があればそれだけ長く続き、多くの情報が盛り込まれることになるので是非宜しくお願いしますと担当者からの言葉もあった。さらによりよい商品を目指しており、今後より多くのファンの要望を取り込んでいくという。
80年代のロボットアニメには、時代を超えて愛される作品が多い。そのなかでもマクロスシリーズは、ガンダムシリーズと並んで、一大叙事詩にまで成長した稀有な作品である。
新作『マクロス』や26年目に登場する大型企画も、そうした息の長い人気を反映したものである。
「マクロス・クロニクル」特設サイト /http://books.shopro.co.jp/macross/
マクロスシリーズ公式サイト /http://www.macross.co.jp/
ウィーヴ /http://www.weve.jp/