家庭教師ヒットマン REBORN! SPLAYオフィシャル インタビュー | アニメ!アニメ!

家庭教師ヒットマン REBORN! SPLAYオフィシャル インタビュー

 アニメファンの間で大人気のアニメ『家庭教師ヒットマン REBORN!』。その作品の中で幾つもの楽曲を提供するSPLAYの注目が高まっている。
 SPLAYは『家庭教師ヒットマン REBORN!』の第1弾のオープニング『Drawing days』を担当し人気を博した後、第3弾エンディングテ

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 アニメファンの間で大人気のアニメ『家庭教師ヒットマン REBORN!』。その作品の中で幾つもの楽曲を提供するSPLAYの注目が高まっている。
 SPLAYは『家庭教師ヒットマン REBORN!』の第1弾のオープニング『Drawing days』を担当し人気を博した後、第3弾エンディングテーマ『Echoagain』を担当した。さらに雲雀恭弥と六道骸のキャラクターソング『Sakura addiction』は、キャラソンとして大ヒット、オリコン最高7位を記録した。まさに『家庭教師ヒットマン REBORN!』になくてはならない存在といえるだろう。

 そのSPLAYが1月30日に、『Echoagain』と『Sakura addiction』の2曲を含む2ndアルバムをリリースする。しかも『Sakura addiction』は、セルフカヴァーヴァージョンということで注目になっている。
 2ndアルバムをリリースで盛り上がるこのSPLAYのオフィシャル インタビューが、ポニーキャニオンよりリリースされたので紹介したい。

SPLAY  /http://www.splay.jp/index.html
家庭教師ヒットマンREBORN!  /http://www.j-reborn.com/

        splay.jpg

《SPLAY ポニーキャニオン オフィシャルインタビュー》

書きたい想いが似合うメロディや曲調を色付けながら完成した楽曲たち。

-2ndアルバム『AFTER THE MELODY ENDS』。この作品の冒頭を飾ったのは、バラード・ナンバー『冬の空』でした。
向井
いきなりバラードから始まるアルバムというのも意外ですよね。まして、ロック・バンドでその形態を取るのって珍しいと思うんです。この作品を制作するに当たり、まず"バンドという括り"はできるだけ排除していきました。
じゃあ何を求めたかと言うと、「楽曲の良質さ」や「聴いた後の余韻」なんですよ。アルバムにメリハリを付けるため緩急いろんな楽曲を詰め込むのではなく、ただただ素直に「良い歌を1曲1曲入れていく」。
それが、結果的に良いアルバムになると思ったし。良い曲であれば、始まり方がどうであれ絶対に伝わっていくし、心に残っていくと思っていました。

-制作上の特徴の一つとして印象深く感じたのが、"詩先行"で楽曲を作ったことでした。
向井 
まずは、"書きたい想い"が先にありました。ならばそれを詩にしたうえで、その詩が似合うメロディや音の色付けをしていこうと判断して。だからどの曲も、「この歌の伴奏はピアノがいいんじゃない?!」「この歌にはストリングスが似合う」など、バンドという枠を取り払った形での楽曲制作を行っていきました。
園木
収録した楽曲によっては、ヴォイオリンをフィーチャーしたり、打ち込みを入れたりなど、いろんな形態を持っています。それだってすべて、「曲が呼んだ音」によって導き出された成果で。「良いアルバム」というのは、けっして完璧なものではない。良い意味で隙のある作品にこそ、身近な良質さを覚えるものだと思うんです。そう思うのも自分らも含め、誰だって完璧じゃないし。そういう人たちが音を奏で、その音を聴いてるからだと思うんです。

アルバムでは、名プロデューサー陣とコラボレート!

-『瞳』を生み出したことは、とても大きな成長をバンド内へ与えたとも聴きました。
向井
じつはアニメ「家庭教師ヒットマン REBORN!」のエンディングテーマに起用された『Echo again』を生み出したときに、1stアルバム『FAREWELL MORNING LIGHT』頃までに培ってきたSPLAYの音楽性やスタイルへ、一つの決着を付けた手応えを感じていたんですよ。だからこそ、「次はどうしよう」とも思い悩んでいました。
そこから「書きたい想いを曲にする」ということで、歌詞先行というスタイルに挑戦しました。しかも書いた詩を活かすメロディやサウンドを導き出すことによって、楽曲として伝えたい輪郭が今まで以上に明瞭になっていきました。
その成果を最初に導き出したのが、4thシングルにもなった『瞳』。それは、『瞳』のC/Wに収録した『ソングブック』にしてもそうで、この2曲を生み出したことが、アルバム『AFTER THE MELODY ENDS』制作に向かう上で、いい弾みをつけてくれたと思っています。

-アルバムには、アンジェラ・アキやSuperfly等を手がけている松岡モトキさん。Charaやhitomiらの楽曲に携わってきた渡辺善太郎さんと、2人のプロデューサーも参加しています。
向井
善太郎さんは、とてもアーティスト寄りな視点で刺激を交わしあいながら、僕らの楽曲と向きあってくれた方。対して松岡さんは、バンドの持つ弱点さえそのまま良い方向へ導いてくれた、まさにプロデューサー・タイプの人。そんなすごいプロデューサー陣と演れたことも、大きな成果でした。
それと、『ワンモアタイム』というディスコ調ナンバーでは、水江洋一郎(YOKAN)さんにアレンジをお願いしたんですけど。あえて古い感じのディスコ風に仕上げてくださった点も、僕ら的にはすごく新鮮でした。

「家庭教師ヒットマン REBORN!」×SPLAY=??

-アニメ「家庭教師ヒットマン REBORN!」を通し、SPLAYの名前を知った方も多いと思います。この作品にSPLAYは、『Echo again』と『Sakura addiction』の2曲を提供しました。
向井
『Sakura addiction』は、僕らが20歳の頃に書いたとても古い楽曲なんです。当時この曲に僕は、「自分の憧れている人たちは、みんな何かしら特技や強い魅力を持っている。じゃあ、何も取り柄のない僕は一体どうすればいいんだろう。今の自分にはまだ何も魅力がない。それでも前に進みたいし、未来を求めたいんだ」という想いを詰め込んでいった。
この曲はノリが良いぶんライブで演るには活きるんだけど、歌詞が今の自分の視点よりも若い内容だけに、形にするには抵抗があったんです。そんなとき、「家庭教師ヒットマン REBORN!」に登場する雲雀恭弥(声・近藤隆)と六道骸(声・飯田利信)のコンビへ、この楽曲を提供する話が持ち上がりました。自分ら自身、声優さんのために演奏するのは初めての経験。だけど他の方用に曲を提供したことで、楽曲の持つパワーにあらためて自分たち自身が共鳴できた。
だからこそ、こうやってセルフカバーしたわけなんです。

-身近にも、アニメからの影響の声は感じてます?
向井
アニメ作品を通しSPLAYに興味を持ち、ライブを観に来てくれるようになった人たちも実際多いですし。
自分たちだって、アニメソングを聴きながら育ってきた世代だから、アニメ作品に楽曲を使用してもらえるのは素直に嬉しかったです。それに、アーティストと声優さんとがコラボレートするのも新鮮だったし。「家庭教師ヒットマン REBORN!」も、好きな作品でしたからね(笑)。

『AFTER THE MELODY ENDS』は、ともに長い年月を歩んでいけるアルバム。

-完成した2ndアルバム『AFTER THE MELODY ENDS』、それぞれどんな作品になったと思います?
道本
直接心に語りかけていくアルバムができたと思っています。世の中には、「いいな」と思えるアルバムはたくさんあるけど。「一緒に長い年月を重ねながら歩んでいけるアルバム」って、なかなか出逢うことがなくて。そんなともに歩み続けていける1枚になったと思います。
園木
あらためて、「このメンバーで演り続けることにこそ意義がある」と思わせてくれた作品だでした。中に、『まぼろし』というニューミュージック風な楽曲が入ってるんですけど。お互いの楽器の掛け合いを通して深く会話できた実感を覚えたことは、すごくいい刺激や手応えにもなりました。
東 この作品に収録したのは、自分の気持ちとすごく距離感の近い、日常の風景として受け止めることのできる楽曲ばかり。きっと聴いてくれる人たちにも、「この気持ちわかる」と身近に感じてもらえることが多いんじゃないかと思っています。

-タイトル『AFTER THE MELODY ENDS』に込めた想い。それも教えてください。
向井
名作や名盤と言われる作品は、見聞きしたあとかならず"余韻"が残ると思うんです。しかもその余韻は、後々の自分の心にいろんな影響を与えたり、気持ちの支えになったり、みずからの考えの指針になったりもしていく、そういう「聴いた後に心へ残る足跡となる作品」にしたかったんですよ。

-「聴いた後に心へ残る足跡となる作品」ですか。。。
向井
そう。その"残る余韻"は、切なさでも嬉しさでも、それは人それぞれなんでもいいんです。どういう想いであれ、聴いたあとにSPLAYという足跡が残る作品にしたくて、「メロディが鳴り止んだ後に」という意味を持つ『AFTER THE MELODY ENDS』というタイトルを持ってきたんです。

-まるで1本の映画のように。ときには、1曲1曲が絵画のように心へいろんな想いや情景を投げかけていく。しかも流れゆく楽曲の波に身を預け聴いてると、最後はジ~ンと胸に温かい余韻さえ残していく。ホント素敵な1枚になりましたね。
向井
この作品は、あくまでもSPLAYとしての通過点となる1枚。この先バンドがどう進化していくのか、今の時点では自分らでも未知数なこと。
それでも、この『AFTER THE MELODY ENDS』を聴いてSPLAYを好きになってくれた方は、ずっとSPLAYのことを好きで居てくれると思うし。けっしてSPLAYとの接点が無くならないという自信もあります。
それくらい「これがSPLAYです」と誇りを持って言える1枚になったからこそ、多くの人たちに触れてもらいたいんです。「絶対好きになってくれる」という自信がありますから。
[TEXT:長澤智典]

2008.01.30 Release
SPLAY
2nd Album
AFTER THE MELODY ENDS


ポニーキャニオン PCCA.02601/2940円(税抜価格2800円)

1.冬の空
2.Farewell morning light
3.Echo again
4.そらにうたう
5.レインコート
6.ぼくはまだ夜の中
7.瞳
8.Star blues
9.まぼろし
10.ワンモアタイム
11.Sakura addiction
12.ソングブック(Album version)

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