presepe×まんたんウェブ×アニメ!アニメ!“2007年秋のアニメを語る座談会”第2回 | アニメ!アニメ!

presepe×まんたんウェブ×アニメ!アニメ!“2007年秋のアニメを語る座談会”第2回

presepe×まんたんウェブ×アニメ!アニメ!
  アニメ情報3サイト合同企画“2007年秋のアニメを語る座談会”第2回

特集 そのほか
注目記事
presepe×まんたんウェブ×アニメ!アニメ!
  アニメ情報3サイト合同企画“2007年秋のアニメを語る座談会”第2回


プレセペ /http://www.presepe.jp/
まんたんウェブ /http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/

対談者
鈴木茂美(プレセペ)、渡辺圭(まんたんウェブ)、数土直志(アニメ!アニメ!)

2. 2007秋新番の流れはどこに向かっている?

――春(4月)が52本に対して10月が32本と大幅に減少しているといますが、それに対し『キューティー THE LIVE』や『風魔の小次郎』などの実写ドラマが最近増えつつあるということに対してどう思われますか?

数土:
『風魔の小次郎』は、テニプリミュージカルが異常に受けちゃったじゃないですか。あれが、舞台からTVにのし上がってきた。
鈴木:
歴史的にはテニプリミュージカルが受けた後、つだみきよの『プリンセスプリンセスD』の実写版を演じていたのが、藤田玲くんとか『仮面ライダー電王』の佐藤健くん。中村優一くんも敵役で出ています。
渡辺:
なるほど、そういうキャストで女の子向けに作る、ということなんですね、これは。
鈴木:
いいんじゃないですか、『風魔の小次郎』は車田正美原作だし。
渡辺:
ミュージカルも決まっていますからね。

数土:
『キューティーハニー THE LIVE』なんかは昔だったらアニメにするんだけど、実写になったね、という感じです。
渡辺:
これ、『GARO』のヒットも要因なのでは。狙いとしては『GARO』のようなアクションをやりたいんじゃないかという感じを受けます。
数土:
そうすると、仮面ライダーとか戦隊ものよりはちょっと高めの年齢を狙う流れですかね?
鈴木:
ニーズがあるし、特撮もいいんじゃないですか?『仮面ライダーNEXT』みたいな大人向けの特撮映画もあるわけですし。
渡辺:
高めの年齢層も、というのはすごくわかりますね。アニメは見ないけど実写だったら見る、という人もいるでしょうからね。

鈴木:
そういう意味では今、BL系のものが『Boys Love』をターニングポイントとして実写になったり『純情ロマンチカ』のようにアニメ化したり、というのが出てきているんですよ。
数土:
BLは強し、というのが目立ってきたということですか。
鈴木:
最近はそうですね。
渡辺:
男ファンがネットにかじりついている間に女子がTVを見ているんだな、というのがよくわかりますね。
数土:
BLものは、萌えに比べてTV露出は少なかった感じですよね。店頭には同じぐらい並んでいた気がしますけど。
鈴木:
今まではメディア化をしないで小説や漫画として存在していたんですが、『学園ヘブン』をトリガーとして、「これは金になる」と。そういう中で『純情ロマンチカ』も出てきたんじゃないかなという感じですよね。

渡辺:
あとは「魔法先生ネギま!」ですね、ドラマだと。31人の女の子全員が新人で、ネギも女の子に演じさせる。こちらは男の子向けでしょう。
あと、もうコンテンツの種がないんでしょうね、TV局に。
数土:
そうですね。今、漫画原作が好まれているのもそれですよね。
渡辺:
種がないんで、だったら「アニメにはなっているけどドラマにはなってないよね」という作品を狙っているんだと思いますね。日本テレビは『有閑倶楽部』ですしね。
鈴木:
KAT-TUNだから見ますよ、私は。イケメンが出るんだったら女子は見ますからね。そこから原作に戻って行くという流れもありますから。『地球へ…』だってそうじゃないですか。竹宮恵子先生の他の作品も再販して売れ出してますし。

渡辺:
『地球へ…』はうまくいったみたいですね。DVDの数字もいいみたいですし。
鈴木:
今度、宝塚で「エル・アルコン-鷹-」をやる、という話があって、「なぜ今、青池保子?」って歌劇団の方に聞いてみたんですけど、新しい層の開拓が目的なんだそうです。
数土:
逆に言うと、少年漫画原作は結構食い尽くされてきたけれども、まだ少女漫画って残ってるんじゃないかと。
渡辺:
やっぱり『桜蘭高校ホスト部』が引きが良かったので、「ああ、(この路線は)いいんだ」ということはあったみたいですね。
鈴木:
『ホスト部』は、ボンズがうまく料理したんだと思います。
渡辺:
『桜蘭』はそうですね。ボンズさんの絵がすごくよく合った。

渡辺:
ドラマの枠は増えますね。
鈴木:
ええ、多分。後はDVDで出てくる作品も女子向けはずいぶん出てくるはずなので。
数土:
そうか、今までアニメにするのはDVDを売るため、ドラマはDVDがあんまり売れない、という常識があったけれども、女性向けにするとDVDも売れる。
鈴木:
そう。これからもアニメは減って実写が増えて行くんじゃないかと。多分春はもっと減るんじゃないですか、アニメ枠は。
渡辺:
どうなんでしょうね?TV局がアニメは結構お金がかかる、ということをわかりだしたので。
鈴木:
あとはDVDで回収できなくなってきていますし。
数土:
採算が取れていない作品が多いですしね。

渡辺:
名前は出せませんけど、ある作品なんかは1巻の売り上げが千本に満たないんですよ。『らき☆すた』の1巻が4月初動だけで3万6千本売っているんです。やっぱりターゲットと狙いとコンセプトが明確なものほど成功しますよ。
数土:
最初から10万本売るつもりじゃなくて、2万~3万本売れればいいんだけど、どこの2~3万を取って行くか、という、ね。
渡辺:
そこは角川さんが強いと思いましたね。

/第1回 

/第3回に続く

《animeanime》

特集

【注目の記事】[PR]