米マンガ出版デルレイ 新たな米国オリジナル出版企画発表(5/20)
米国で拡大が続くマンガ市場で、出版社が最初から英語で描く米国人によるマンガを発売する動きが強まっている。これまで日本マンガの翻訳出版を主とした大手マンガ出版社デルレイは、5月15日に米国のベストセラー作家ディーン・クーンツの人気小説『おかしなトーマス
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デルレイは、今年4月に人気歌手アブリル・ラビィーンの登場する同社初の米国産マンガ『アブリル・ラビィーン 5つの願いごと』を出版しているが、これに続くものとなる。
デルレイは親会社ランダムハウスを通じて、日本の講談社と密接なビジネス関係にある。講談社が保有する人気マンガの出版権を獲得することが容易であるため、米国独自のマンガを出版することについては消極的と見られてきた。
今回の計画は、時期的に考えて『5つの願いごと』以前から計画されていたと考えられる。それでも、先に発売された『5つの願いごと』は早々に重版が決まるなど、予想を超える好調な売れ行きとなっていることが、今回の決定を後押ししたと考えられる。
デルレイは米国のオリジナルコンテンツを米国人向けにマンガ化することに、日本のマンガとは異なる市場があることを意識し始めているようだ。これは米国で表現の手段としてマンガが一般化し、マニア以外の層にもマンガが到達しつつあることを示していそうだ。
一方で、近年のアニメーションの分野と同様に、将来的に日本以外で制作されるマンガ的な作品が日本のマンガの市場を圧迫し始めることも考えられる。
ディーン・クーンツは、日本でも『ウォッチャーズ』『ウィスパーズ』などで知られるSF作家、ホラー作家の大家である。米国本国ではスティーヴン・キングと並び称せられることが多い。
『おかしなトーマス』はクーンツの2003年の作品で、ニューヨーク・タイムズベストセラーリストにも入るなど高い評価を受けている。
また、今回のマンガの作画を担当するクィーニー・チェンは、香港生まれのオーストラリア育ちである。18歳の時に米国産マンガ出版の先駆者Tokyopopで、マンガの仕事を開始した。今回は、Tokyopopのライバルにあたるデルレイでの仕事となる。
まだまだ、十分なレベルに達していないとされる米国産マンガだが、大手出版社で仕事を掛け持ちするクリエイターも現れ始めていることも注目される。
デルレイ /http://www.randomhouse.com/delrey/manga/
《animeanime》