世界最大のアニメ映画祭アヌシー 時かけ、パプリカ等出品(4/21)
世界最大のアニメーションフェスティバルであるアヌシー国際アニメーション祭は、劇場アニメーション部門の公式出品作品を決定した。
この公式出品作品に日本からは、『時をかける少女』(細田守監督)、『パプリカ』(今 敏監督)、『ブレイブ スーリー』(千明孝
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この公式出品作品に日本からは、『時をかける少女』(細田守監督)、『パプリカ』(今 敏監督)、『ブレイブ スーリー』(千明孝一監督)の3作品が選出された。公式出品作品は、映画祭のグランプリにあたるクリスタル賞のノミネート作品でもある。
今年の劇場アニメーション部門の公式出品作品は、昨年の5作品からいっきに9作品まで拡大している。この9作品のうち3作品までが日本作品となり、国別ではトップとなっている。
昨年も5作品のうち2作品が、水島努監督の『劇場版 xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢』と杉山慶一監督の『銀色の髪のアギト』の日本アニメであった。
このほかコンペティションの対象でない劇場アニメーションの公式上映作品でも、日本のアニメが目立っている。こちらは14作品うち3作品『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』(神山健治監督)と『鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』(水島精二監督)、『アタゴオルは猫の森』(西久保瑞 穂監督)が日本からの出品である。
アヌシーでの劇場アニメーション部門とテレビアニメーション部門での日本の存在感の大きさが定着しつつあるようだ。
コンペティション作品では、2006年の国内アニメーション関連の賞を独占した『時をかける少女』が、世界やヨーロッパのアニメーションの専門家にどのように評価されるか注目である。『時をかける少女』は、昨年のシッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門の長編映画賞を受賞している。
また、『パプリカ』も昨年のベネチア国際映画祭のコンペティション部門に続く出品となる。今監督もヨーロッパで人気の高い監督だけにその反応は気になるところである。『ブレイブストーリー』は、日本の3作品のなかでは一番の大作アニメとなる。
しかし、海外のアニメーションも質の高い作品が目白押しである。特にミッシェル・オスロ監督の新作アニメーション『アズールとアスマール』の評価は高い。同監督は、『キリクと魔女』などで知られるフランスの巨匠である。
アニメーション専門家のなかで人気のイギリスのアードマンが製作をした『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』も出品される。こちらは昨年、米国のアニー賞で多数の賞を獲得したことでも注目される。
また、映画祭ならではのこれまであまり知られない作品も注目される。『Max & Co』はスイス、フランス、イギリス、ベルギーの共同製作による作品、『Slipp Jimmy Fri』はノルウェーの大人向けのCGアニメーションで子供向けでは見られないギャグシーンなどがある。
日本以外のアジアから唯一選ばれたタイの『Khan Kluay』は、タイで製作された初のフル3Dの劇場アニメーションである。アジアのCGアニメーションの技術進歩という点で興味深いものがある。
実際にグランプリの受賞となると、それぞれが優れた作品だけに予想は困難である。審査員の構成やその好みによっても変わってくるであろう。
昨年のグランプリには、フランスの監督クリスチャン・ヴォルクマン氏の『ルネッサンス』が選ばれている。『ルネッサンス』は、この7月に日本での劇場公開を予定している。
アヌシー国際アニメーション映画祭 /http://www.annecy.org/
《劇場アニメーション部門 コンペティション出品作品》
『アズールとアスマール』 (フランス)
『ブレイブストーリー』 (日本)
『Film noir』 (米国)
『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』 (イギリス)
『Khan Kluay』 (タイ)
『Max & Co』 (スイス、フランス、イギリス、ベルギー)
『パプリカ』 (日本)
『Slipp Jimmy Fri』 (ノルウェー)
『時をかける少女』 (日本)
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