『時をかける少女』は2006年の東京国際アニメフェアで制作の記者発表を行っており、ちょうど1年ぶりに戻ってきたかたちである。
壇上に立ったのは細田守監督、キャラクターデザインの貞本義行さん、角川書店の渡邊隆史プロデューサーで、それぞれ、「まさか一年後まで上映が続いているとは」と感慨深げな様子であった。これまでも映画賞の席や各種イベントで様々なトークを繰り広げてきた細田監督は、今回のステージでは貞本さんを立てて進めていった。
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貞本さんは「周りの人々も、口コミで3~4ヶ月して見に行ってくれて、声優さんから誉められました(笑)」「宣伝の色紙に、久々に主人公の真琴を描いたら、全然似てなくて、特徴がないから難しいですね」という。
貞本さんの出身であるテレコムアニメーションの先輩の青山浩行さん(作画監督)や、美術監督の山本二三さんといった方々の力の成果を、「東映アニメーションの監督がマッドハウスで制作したテレコムのアニメ」と語る。
キャラクターデザインの苦労については、脚本を渡された時に大林監督版でもなく、細田監督の従来のアクション的なキャラクターでもなく、頭を悩ませたという。
初日は監督を質問攻めにして、創作していった。例えばメインキャラクターの間宮千昭については、「今どきの高校生らしく、腰履きなどのだらっとした感じで」といった特徴を付け加えていった。細田監督は貞本さんがキャラクターデザインをした『王立宇宙軍』のファンで、それに近い注文も出していったという。
ちなみに、貞本さんがキャラクターデザインに関する賞を受賞したのは、意外にも今回の東京アニメアワードが初めてとなる。
イベントの後半は、主題歌を歌った奥 華子さんが登場。主題歌について、「別れる時に笑顔でいる」シーンからのイメージがなかなか広がらずに苦労したという。
それに対して細田監督は、主題歌のイメージを「青空を見上げた時にこの映画を思い出してもらえるように」とアドバイスした話などを披露した。トークの後は、挿入歌『変わらないもの』主題歌『ガーネット』を披露した。
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最後の挨拶で、貞本さんは「デザインをしてから2年、1年間というロングランをありがとうございます」、
奥さんは「色んな人に知ってもらえて、今度はDVDでももっと多くの人たちに知ってほしいと思います」と挨拶した。
細田監督は「まさか、今まで上映が続いているとは思いませんでしたので、少しゆっくりめのスケジュールとなりました。上映館が少なかったので、今度はDVDとしてより多くの人に届けられて嬉しい」とアピールをした。
(日詰明嘉)
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