研究所と新専攻の開講は1月に既に発表されているが、今回の記者にはデジタルハリウッドCOOの櫻井孝昌氏と デジタルハリウッド大学・大学院の学校長である杉山知之氏があらためて同校が目指すものを語った。
両氏によれば、今回の研究所の設立は、これまでばらばらに研究されていたアニメに関する学問を体系化し、かたちとして残していくものだという。そして、2007年度中に3ヵ年計画を2010年までに成果を出したいとした。
また杉山校長はアニメ-ション専攻について、世界でアニメの中心は日本である。どんな文化でも、世界の才能は文化の中心地を目指すが、日本にはそうした海外のアニメを目指す人達を受け入れる場所がない、新コースが目指すのはそうした留学生も受け入れられる教育の場だと述べた。
積極的に海外の人材を受け入れることで日本の学生との交流ができ、そのなかから何かが生まれるだろうと期待を述べた。
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辻氏は研究所での活動を次世代のためにアニメの文法を伝える場所にしたいとした。また、吉岡氏、人材の育成には時間がかかるがそのサイクルを早めたい、いち早く人材を捕まえたと述べた。
水島氏は制作者の立場から制作者もまた学ぶ必要があると制作と学問の相互の影響に期待を寄せた。諏訪氏はアニメのウェーブはみんな感じている、みんなと一緒に体系づくりを目指したいとした。
近年、アニメやマンガといったサブカルチャーに対する高等教育への関心は高まる一方である。しかし、大学などで設立されるのは人材教育に関するものが多い。今回のように、そうした人材教育の知識の基盤となる知識の整備はこれまでアニメ分野では行なわれていない。
そうした点では、今回の国際アニメ研究所の設立は大きな挑戦といえるだろう。
/デジタルハリウッド大学