『蟲師』の原作は漆原友紀が『月刊アフタヌーン』に連載する人気マンガである。原作は累計260万部のベストセラーになったほか、平成15年度文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞や2006年講談社漫画賞を受賞するなど専門家からの評価も高い。
また、一昨年にテレビアニメシリーズとしても映像化されている。こちらも東京アニメアワード優秀賞を受賞しており、様々なメディアで展開しながらいずれも話題を呼んでいる。
今回公開される実写映画も、既にヴェネチア映画祭コンペティション部門出品されるなど、話題性は十分で、その劇場公開が待たれていた。
大友克洋監督は1988年に発表した劇場アニメ『AKIRA』で、欧米のポップカルチャー界に大きな衝撃を与えたことで知られている。その『AKIRA』の衝撃が、現在の世界各国で広がる日本アニメへの関心の高まりの礎となった。
大友克洋氏は、その後も2004年の『スチームボーイ』の監督や様々な劇場アニメの制作に参加している。しかし、実写映画の監督は1991年の『ワールド・アパートメント』以来となる。
映画はファンタジクっな内容に合わせたVFXや、大友克洋監督の得意とするSFタッチな表現も期待される。
ここ数年、マンガ原作の実写映画は昨年の『NANA』や本年の『デスノート』などのビッグヒットも多い。『蟲師』は、来年春の劇場映画の目玉となりそうだ。

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