ヴェネチアに蟲師、パプリカ出品 ゲド、立喰師も(7/28)
8月30日からイタリアで開催される第63回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に日本から大友克洋監督の実写映画『蟲師』と今敏監督のアニメ映画『パプリカ』が公式出品されることが決定した。
今年で32回目を迎えるヴェネチア国際映画祭は、ベルリン国際映画
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今年で32回目を迎えるヴェネチア国際映画祭は、ベルリン国際映画祭、カンヌ映画祭と並ぶ世界3大映画祭として知られている。今回のコンペティション部門の公式出品作品は、映画祭のオープニング作品にも選ばれた米国のブライアン・デ・パルマ監督の『ブラック・ダリア(The Black Dahlia)』を初めとする21作品。
およそ2週間弱の映画祭会期中にこれらの作品が次々と上映され、金獅子賞などを目指した賞レースを繰り広げる。
『パプリカ』がヴェネチアのコンペ部門に出品されるのは、日本アニメ作品としては一昨年の『ハウルの動く城』に続く2作品めである。これまでも今監督は『千年女優』や『東京ゴッドファザーズ』で、アニメーションの世界では国際的に高い評価を受けている。
今回は、そうした評価をさらに世界の映画業界全体に広がるよい機会になりそうである。
『蟲師』の監督大友克洋氏は、『AKIRA』や『スチームボーイ』などのアニメ作品で国際的に評価の高いだけに大きな注目を浴びるだろう。
漆原友紀氏の原作マンガは既に高い評価を受けており、人気も高い。また、昨年から今年にかけて制作された長濱博史監督のアニメ版『蟲師』も東京アニメアワードの優秀作品賞を受賞した傑作である。
今回の実写版の主演は人気俳優のオダギリー・ジョー、江角マキコと豪華で、大物監督による実写版の成果が気になるところだろう。
このほか映画の新潮流を紹介する特別部門のホライズンには、押井守監督の『立喰師列伝』が上映される。さらに、コンペ部門以外の公式上映には宮崎吾朗監督の『ゲド戦記』がラインナップにあがっている。
近年、日本アニメに対する評価の高まりにより、国際映画祭へのアニメ作品の出品が続いている。そのなかで今年のヴェネチアは、これまで日本のアニメを代表した大友監督作品、押井監督作品、ジブリ作品の上映が出揃う貴重な機会となる。
さらに今後の活躍を期待される今敏監督が加わることで、日本アニメが日本や世界の映画界に豊かな才能の供給していることを示せそうである。
/第63回ヴェネチア国際映画祭公式サイト
/パプリカ公式サイト
/立喰師列伝公式サイト
/ゲド戦記公式サイト
《animeanime》