舞台「銀河英雄伝説」 河村隆一インタビュー :原作、アニメを飛び越えて同じ線上に 3ページ目 | アニメ!アニメ!

舞台「銀河英雄伝説」 河村隆一インタビュー :原作、アニメを飛び越えて同じ線上に

[取材・構成: 高浩美] (河村隆一)ファンの人たちが愛している『銀河英雄伝説』を舞台版として、原作、アニメを飛び越えて同じ線上になければいけない。

インタビュー スタッフ
注目記事
『銀河英雄伝説 第四章 前篇 激突前夜 』より、河村隆一(ヤン・ウェンリー)
『銀河英雄伝説 第四章 前篇 激突前夜 』より、河村隆一(ヤン・ウェンリー) 全 2 枚 拡大写真
■ “真実”のために意固地にならざるを得ない。
信じたいがために対岸にある“真実”を否定しないとそこに立っていられない。

『銀河英雄伝説』には多くの真実がある。戦争の虚しさ、正義とは何か、様々なことを語りかけてくれる作品である。
「ひとりひとりは悪くないのに“なんでこんなに戦っているの?”っていうのがありますが、それがリアルな世の中なのかなって。双方の真実が、双方にとっては大事なことなんだけど、もうちょっと話し合いが出来ればこんなにもめないで、こんなにこじれることもないのにって思うんですが、その“真実”のために意固地にならざるを得ない。信じたいがために対岸にある“真実”を否定しないとそこに立っていられないんですね。軍人は人を殺してもなんともなくなってしまう、“勝ち続けるという麻薬”みたいなものに侵されて、領土を奪い合うだけの戦争が続いていく……ヤンは悩み、怒りは最高潮に……」
自分の信じることや道を貫くために腹黒くもなることもある。そして悩み、時には頑なになる。人間の業とも言えるのかもしれない。

■ 簡単に戦争なんかしちゃいけないなと思います。

河村隆一は俳優業もやっているが、あくまでも本業は音楽である。
「ずっと音楽をやってきて……社会のことよりも音楽のことに興味を持つ時間がほとんど、20代半ばまでは音楽が大半を占めていて社会で何が起ころうと他人事、対岸の火事じゃないですけど、別世界だったんですね。でもデビューする直前ぐらいから社会に興味を持つようになったし、また、田中先生の作品に出会って……あとからファンになったんです。80年代の頃は、もう全然知らなくって……作品読んだり、アニメ観たりして、どんどんこの作品に引き込まれて……。最初はアニメもいちファンとして戦闘シーンとか観て単純に娯楽として高揚している自分がいましたが、今は戦争の愚弄さっていう……戦争って何も生まれないじゃないですか。陣地取り、陣地が増えれば人間の数が増えて、そこに強制されたイデオロギーがあって、公用語も含めて、そういったものがスタンダードになっていく、だから反対側にある生き方を否定してしまう。それでは本当にダメだと……この作品、演じながら強く思うようになりました。簡単に戦争なんかしちゃいけないなと思います。今回で舞台『銀河英雄伝説』は最後になります。僕が思うにはファンの人たちが愛している『銀河英雄伝説』を舞台版として、原作、アニメを飛び越えて同じ線上になければいけないと思っていますけれども、エンターテインメントとしても楽しめる作品にしていけるように、ヤン・ウェンリー役をつとめていきたいなと思っています。劇場にわくわくしながら足を運んで下さい!」
 一皮むけた河村ヤンに出会えそうだ。

『銀河英雄伝説 第四章 後篇 激突』

2月12日~3月2日
青山劇場
/http://www.gineiden.jp/gekitotsu/

ニコニコ生放送 有料配信中
1.舞台『銀河英雄伝説 第四章 激突前夜』
12月1日(日)昼公演 河村隆一スペシャルコメント付き
配信日時2013年12月14日(土) 21:00~
価格: 1500pt (1pt=1円)
/http://live.nicovideo.jp/watch/lv159332397

2.舞台『銀河英雄伝説 第四章 激突前夜』
12月1日(日)夜公演 間宮祥太朗スペシャルコメント付き
配信日時: 2013年12月21日(土) 21:00~
価格: 1500pt (1pt=1円)
/http://live.nicovideo.jp/watch/lv159332734
  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3

《animeanime》

特集

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]