声優・夏川椎菜ライブツアー開催! 「攻めたセットリストで、すごくカッコいいツアーになった」 【レポート】 | アニメ!アニメ!

声優・夏川椎菜ライブツアー開催! 「攻めたセットリストで、すごくカッコいいツアーになった」 【レポート】

声優・夏川椎菜のライブツアー『LAWSONpresents 夏川椎菜Zepp Live Tour2020-2021 Pre-2nd』の羽田公演が、2021年7月15日にZepp Hanedaにて行われた。

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 声優・夏川椎菜のライブツアー『LAWSONpresents 夏川椎菜Zepp Live Tour2020-2021 Pre-2nd』の羽田公演が、2021年7月15日にZepp Hanedaにて行われた。



 昨年末に始まり、開催延期を繰り返しながら開催された『LAWSONpresents 夏川椎菜Zepp Live Tour2020-2021 Pre-2nd』。待ちに待った生バンドでのライブがようやく実現した。羽田公演では、主に4つのブロックに分けた本編とアンコールで、“ヒヨコ群”=ファンを大いに盛り上げてくれた。


 最初のブロックでは、1stアルバムに収録されている『イエローフラッグ』にライブ初披露となるシングル『アンチテーゼ』のカップリング曲『RUNNY NOSE』など、パンチの効いた曲で一気に会場の熱を上げていく。生バンドならではの振動に音圧、宣戦布告とも受け取れる夏川の渾身の歌唱と拳の突き上げを目の当たりにした観客は、声は出せずとも、黄色のペンライトとこぶしでしっかり応戦。『ロジックルーパー』のサビでは大きく手を振り、それに合わせて黄色のペンライトも大きく波打ち、無言のコール&レスポンスが成立していた。「いくよ!せーの!」という掛け声からの『gravity』でも、実に楽しそうにハネながらステージ上を移動する。『ラブリルブラ』では1stツアーのとき同様、「今月お誕生日の人!?ハッピーバースデー!!おめでとう!」と祝ってくれた。


「半年経って、ようやく東京公演です。ちょうど折返し地点。最後までバテずにやろうと思っていますので、みなさんもぜひ、ついてきてください。ことあるごとに拍手してくれるから、“拍手筋”みたい筋肉が発達してしまいそうだよね(笑)。ぜひ、たくさん鍛えてください!」と彼女らしいセンスある造語を繰り出し、そこでまた拍手。「ストップ!」と声をかけるとピタリと止み、「さすが!」と、ヒヨコ群の素早い反応に喜びの笑顔を見せた。


「ヒヨコ労働組合」(バンド)のメンバー紹介から、「次のブロックはクラップやダンスで盛り上がれる曲を集めてみました」とライブを再開する。手振りに合わせてペンライトが揺れる『フワリ、コロリ、カラン、コロン』、『クラクトリトルプライド』のカップリング曲『That’s All Right!』は初披露ということで、夏川が手振りをリード。敬礼ポーズで締めたあとは、「ダンスとクラップで参加してくれますかー?」と、またもやダンスをレクチャー。そして、「さすが、覚えるのが早いね、みんな!その調子で一体感出していきましょう」と『チアミーチアユー』へ。1stツアーでは大合唱で一体感が味わえたが、今回は響き渡るクラップ音と彼女の歌声とが重なることで、また新たな感動を共有できたのではないか。観客から受け取ったものを返さんとばかりに、力強く、前のめりになって歌った『ナイモノバカリ』では、ハネたり回転したり。そこには音に身を預けながら、ライブを心から楽しむ姿があった。


 続くMCでは、ライブの前日には鼻歌を歌いながら家事、掃除をするというエピソードを披露。精神統一的なライブ前のルーティンということで、ツアーが進むにつれてどんどん、夏川城がキレイになっていくそう。「今日が夏川椎菜、はじめましてだよ、という人?」など、出席確認で観客との交流を経て、ポップス系のミドルナンバーを集めた次のブロックへ。


 ペンライトが捧げ映えする『グレープフルーツムーン』、ハネるリズムが心地よいハッピーソング『Daisy Days』にハイトーンな歌声がエモーショナルな『ファーストプロット』、語りかけるように歌ってくれた『キミトグライド』。長めのイントロなど、ライブ用のアレンジについても「生バンドってこういうことなんだ、と一番思ったのが『キミトグライド』です。見せ方によって、楽曲自体のカラーを変えるパワーがあるんです。カッコよかったでしょ!?」とうれしそうに観客に語りかけた。


 本編最後のブロックは、まさにノンストップで駆け抜けていった。バンドサウンドで強さを増した『ステテクレバ−』での、スピード感の増した歌声に観客も全力でペンライトを振って応える。歌声の高低差が激しく疾走感あふれる『キタイダイ』は激しくもドラマチックな展開を見せ、「ありがとうZepp、ありがとうHaneda、ありがとうヒヨコ群~!」とラストのような盛り上がり。まさかその先が、超ハイカロリーな『アンチテーゼ』だとは思いもよらなかった。無尽蔵な夏川のエネルギーを知らしめ、すべてを蹴散らす勢いのある曲に仕上がり、会場ともども燃焼していた。


 鍛え抜かれたヒヨコ群の拍手筋によってもたらされたアンコールは、エレクトリカルな『パレイド』にサーカスチックな『ワルモノウィル』と、ファンタジックワールドにいざなってくれた。それまでの勢いある歌唱から一転、『パレイド』での振り絞り、慈しむように大切に歌う姿もまた、愛おしく感じられる。極彩色なダークファンタジー世界へ引き込む『ワルモノウィル』は、曲世界に身を投じるように熱唱。客席に向かって指揮を取る振りで終了した。


 ラストのMCでは、「次で最後の曲になるんですけども。え~!!」と観客のリアクションを代弁。「みんなの声が聴こえるんだよ!」と話す彼女に拍手が起こった。「攻めたセットリストで、すごくカッコいいツアーになったなぁと思っております。いかがでしょうか?」「ありがとうございます。武者修行になったツアーで、ヒヨコ群のみなさんにエネルギーを届けられているんじゃないかなぁと自信にもなっております。次いつ会えるかわからないからこそ、今のこの一瞬を大事に、大事に過ごしていけたらなぁと思っております!」など、明るく、真摯に気持ちを伝えてくれた。


 大ラスは彼女史上最速の曲、『クラクトリトルプライド』。会場のペンライトが一斉に夏川へと照準を合わせ、力強いクラップが響き渡る。ラスサビではバンドメンバーのコーラスでさらに厚みを増し、凄まじい吸引力を発揮する楽曲となっていた。どこにそんなパワーが!?と思ってしまうほど、内に秘めたる力を開放しながら、よく歌い、よく話し、よく笑った夏川椎菜。


 ライブは彼女のクリエイティブの集大成なのだと感じさせてくれたからこそ、気が早いが、もう今から2ndツアーの開催が楽しみで仕方がない。最終公演はさらにセットリストを変更する予定だとか。こんなパワフルなセトリをさらに組みなおすとは楽しみだ。



取材・文 根岸聖子

「よく歌い、よく話し、よく笑う。」夏川椎菜らしさが詰まったライブツアーは声援がなくても大盛況!東京公演レポート

《M.TOKU》

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