「カーズ/クロスロード」 ヒットアニメーション映画との秘められた共通点とは…
『カーズ/クロスロード』は過去のヒット作品と秘められた共通点がある。いずれも「人生の岐路」を描いた作品ということだ。
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過去にも『耳をすませば』や『トイ・ストーリー3』などさまざまなアニメーション映画が夏に公開された。そんな「大人も泣ける」過去のヒット作品と、本作には「人生の岐路を描く」という共通点があり、夏映画のヒット法則に則っている内容となっている。
華々しく活躍してきた『カーズ』シリーズの主人公で天才レーサーの“マックィーン”の前に最新テクノロジーを限界まで追求したストームをはじめとする新たな世代が登場することから今回の物語は始まる。
厳しさを増すレースの最中、マックィーンは勝つために無謀な走りを続け、人生を揺るがす衝撃的な大クラッシュを起こしてしまう。現役続行か、引退か、人生の岐路に立ったマックィーンの決断が作品の見どころとなっている。
そしてこのように、自分の「これから」について考えたアニメーション作品はヒット作品となることが多い。『耳をすませば』では本好きの主人公・雫が、小説を書くという夢と向き合うのか、それとも夢を諦め、ただの本好きとして過ごすのか、葛藤する様子が描かれ、多くの少年少女、そして大人たちの共感を得た。『トイ・ストーリー3』では持ち主・アンディは成長し、おもちゃが必要なくなってしまい、ウッディは自分のみがアンディと共に過ごすのか、それともバズたちと共に新たな持ち主と過ごすのか、選択を迫られ、その去就を多くの観客たちが固唾を飲んで見守った。
夏には、それぞれの登場人物たちの”人生の岐路”が描かれ、そこに自分を重ね合わせることで、多くの人々が共感し、ノスタルジックな感動を呼び起こされる。それこそがヒットの原動力となっている。
果たしてマックィーンは仲間の期待に応えるために、再起をかけて走り続けるのか、それとも新たな道を進むのか。彼の一世一代の決断に注目したい。
『カーズ/クロスロード』
2017年7月15日公開
(C) 2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
《尾花浩介》
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