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「デジモンアドベンチャー」はなぜ人を魅了するのか…16年を経ての”再会”に直撃世代が感じたものとは

『デジモンアドベンチャー tri. 第3章「告白」』が、いよいよ2016年9月24日(土)に2週間限定上映が開始される。折り返しとなる第3章上映前に、直撃世代である編集部とライターで座談会を行った。

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「デジモンアドベンチャー」はなぜ人を魅了するのか…16年を経ての”再会”に直撃世代が感じたものとは
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―当時って周りの友だちもオモチャを集めていましたか?

栗本:
少なかったですね。3人くらいかな。

住谷:
僕の周りは持っていなかったですね。

半蔵門:
僕の周りには結構いました。公園に集まっては延々と対戦したりして。

住谷:
カード(※)は結構やってました。後はワンダースワンのゲームですね。
あの頃、デジモンのゲームはほとんどワンダースワンだった気がします。

※『デジタルモンスターカードゲーム』。デジモンを進化させながら対戦するトレーディングカードゲームで、『デジモンテイマーズ』の世界にも登場している。

住谷:
『バトルスピリット』(※)という対戦型のアクションゲームがあったんですけど、それは当時結構流行ってたかな。大会なんかも結構開かれていましたよね。

※『デジモンバトルスピリット』。2001年10月に第1作目がリリースされた対戦型アクションゲームシリーズ。開発をDimpsが担当、バンダイより発売された。相手に攻撃を当てると出てくる「スピリット」を制限時間内に集め、その多さで勝敗を競った。


半蔵門:
僕はゲームで言うと、データカードダスをメチャメチャやってました。当時中学生で、おこづかいをつぎ込みましたね(笑)。

栗本:
あと、ゲームはプレイステーションも多かった印象です。『デジモンアドベンチャー』のゲームもあったし、カードゲームのやつもありましたよね。『デジモンワールド』なんかはいまだに続編が作られるくらい人気ですし。

―カードゲームって復刻しましたよね

半蔵門:
プレミアムバンダイさんで昔のカードの復刻版はありましたね。

栗本:
あれ熱いですよね。当時は『遊戯王』『デュエルマスターズ』『ポケモンTCG』あたりが人気で、『デジモンTCG』をやっている人があまりいなかったので、この年齢になってまた触れられるのは嬉しいです。

住谷:
でも、『アプモン』(※)でもまたカード展開をしてくれるみたいなので個人的には期待しています。カードのデザインも懐かしくて、PVを見ると楽しそうでしたよ。

※正式名称は『デジモンユニバース アプリモンスターズ』。デジモンシリーズに属する新作で、2016年10月よりテレビ東京系列にてアニメが放送開始予定。モンスターのモチーフがアプリになっている。



住谷:
『デジモン』はやっぱり、さっきも仰ってましたけどパソコンやインターネットとのつながりが大きいですよね。

栗本:
そうですね。2001年になると『ロックマンエグゼ』というインターネットが舞台のゲームが出てくるんですが、それよりも前の1999年でこの設定。当時は何もわからない子どもでしたが、それでもワクワクが止まりませんでした。

住谷:
あの頃、リアルタイムでアニメを見てた子どもたちって『デジモン』に触れるくらいの時期に、ちょうどインターネットの存在を知った頃だと思うので。そこが作品と結びついてるから印象が深いんでしょうね。

栗本:
あとはストーリーが結構ハードというか、毒を含んでいるんですよね。何かと乗りこえないといけないものがいっぱいあって。パタモン死んじゃうし……。

住谷:
ヘブンズナックルを撃ってね。犠牲になってデジタマに戻ってしまう。

栗本:
そうそう(笑)。あの憎きデビモンにね。しかもこれ全54話中の13話ですよ。深夜アニメでいえば1クールぐらいですが、それでも序盤という感覚です。

―そうなんですか。全勝! みたいな感じじゃないんですね。

栗本:
苦労して彼らは成長していったんです。

―1年かけて?

栗本:
そう(笑)。でね、13話「エンジェモン覚醒!」でパタモンが死んじゃうわけなんですが、その3週間後に放送された16話「暗黒進化! スカルグレイモン」でアグモンが暗黒進化しちゃって、これがまたね……。

あと話もそうなんですが、演出も結構エグくて、デジモンたちが身に付けている鎧とかが破壊されたりするんですよね。劇場版では腕もげますし。

半蔵門:
ヤマトとタケルの関係も結構ハードですよね。両親が離婚してる兄弟なんですよ。

住谷:
お父さんにヤマト、お母さんにタケルが引き取られたので、兄弟だけど名字が違うんですよ。

―当時、子どもの頃にそういう設定を見て何か思うことはありましたか?

住谷:
僕も片親の家庭で育ったので、そういう意味では感情移入できたかな。今思うと、そういうところの描写がしっかりしていましたよね。

栗本:
当時は特に気にしてませんでしたが、後から『デジモン』ってすごいんじゃないかと思いましたね。そういう意味では大人でも楽しめる作品だと思います。

住谷:
ひとつ不思議に思っていたことがあるんですけど、小学生の頃に「今週の『デジモン』面白かったよな!」とか話をしてたの、男ばっかりじゃなかったですか?

栗本:
あまり覚えてないですけど、少なくとも女の子とは話してないですね。

住谷:
そうですよね。僕もそうなんですけど、『tri.』が始まっていざ劇場へ行ってみると……

栗本:
ビックリするほど女性多い。

住谷:
「こんなに女性ファンいたんだ!」って驚きましたよね。当時、自分の周りで『デジモン』にハマっていたのは男しかいなかったので。

半蔵門:
番組的な流れで見ていたんじゃないかな。『おジャ魔女どれみ』とか。僕は特撮が好きだったので、特撮の後にチャンネルをフジテレビに変えて見てました。

栗本:
僕も『おジャ魔女』見てましたけど、確かに『おジャ魔女』について男友達と話した記憶はないのでそんな感じかも知れないですね。

―女性側としては、当時教室で話すのが恥ずかったんじゃないでしょうか。それを知ってる人たちが『tri.』で戻って来たのでは。

半蔵門:
でも20代くらいの若い人たちも多いですよね。

住谷:
やっぱり、当時から見ていた人は多かったってことですかね。知り合いに女性のデジモンファンがいないから分からない……(笑)。

(後編に続く)
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《キャプテン住谷》

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