「ダム・キーパー」堤大介&ロバート・コンドウ監督 新作「ムーム」を日本のアニメーションスタジオと制作中 | アニメ!アニメ!

「ダム・キーパー」堤大介&ロバート・コンドウ監督 新作「ムーム」を日本のアニメーションスタジオと制作中

2015年のアカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされ大きな話題を集めた『ダム・キーパー』の堤大介、ロバート・コンドウ両監督の新作が動き出していることがこのほど明らかになった。

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短編アニメーション『ムーム』
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2015年のアカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされ大きな話題を集めた『ダム・キーパー』の堤大介、ロバート・コンドウ両監督の新作が動き出していることがこのほど明らかになった。両監督と日本のスタジオであるクラフター(スティーブンスティーブン)、マーザ・アニメーションプラネットが共に制作中である。
作品のタイトルは『ムーム』。フルCGの短編アニメーションになるという。原作は川村元気(作)、益子悠紀(絵)、プロデューサーは石井朋彦が務める。

トンコハウス(Tonko House LLC)代表・堤大介による新作発表は、11月18日から20日まで米国・ロサンゼルスのバーバンクで開催された「CTN animation Expo(CTN-X)」で行われた。CTN-Xは世界最大のアニメーションクリエイターイベントとして知られている。
トンコハウスは、ピクサーで『トイ・ストーリー3』や『モンスターズ・ユニバーシティ』のアートディレクターを日本人で唯一務めた堤と、最年少でアートディレクターに抜擢され、堤とともに数多くのピクサー作品のアートディレクターをつとめたロバート・コンドウがアメリカで設立したアニメーション制作スタジオである。
堤とロバートのふたりは、初監督短編作品『ダム・キーパー』が世界中の映画賞を受賞し、2015年の米国アカデミー賞・短編アニメーション賞にノミネートされるという快挙を成し遂げた。いま世界で最も次回作が期待される監督である。

11月22日、CTN-X内の特別ブースで「The Journey of DIY Studio」と題したトンコハウスの新作発表イベントが行われた。400人定員の会場に、世界中のクリエイターが入りきらず、外に設置されたモニターごしに発表を見守るという異例のかたちとなった。
堤の口から発表されたのは、世界中の映画祭を感動の渦に巻き込んだ『ダム・キーパー』の続編ストーリーとなるグラフィック・ノベルの全米出版。そして、日米共同製作の新作短編アニメーション映画『ムーム』の製作だった。
現在堤とロバートは、『ダム・キーパー』の長編化へ向けて、壮大な続編ストーリーを構想中。そのストーリーをふたりが自らグラフィック・ノベルとして描いたものだという。

一方、新作映画『ムーム』は、日本で出版されている同名絵本が原作の短編アニメーション映画である。映画プロデューサー・作家として数多くのヒット作を手がける川村元気(作)と益子悠紀(絵)による原作に堤とロバートが惚れ込み『ダム・キーパー』がアカデミー賞にノミネートされる前から、一年半にわたって製作を進めてきた。
その内容は詳しく明かされていないが、手描きのアニメーションだった『ダム・キーパー』と違い、堤とロバートがピクサーで主戦場としてきたフル3DのCGアニメーションだと言う。数点のイメージボードと、1カットのフッテージがスクリーンに上映されると、会場は期待と興奮で拍手の渦に包まれた。

『ムーム』は、堤とロバートが監督をつとめるが、制作プロダクションはクラフター(スティーブンスティーブン)とマーザ・アニメーションプラネットの日本国内スタジオと日本人スタッフを中心に進められていることも発表された。
クラフター(スティーブンスティーブン)は『花とアリス殺人事件』でアヌシー国際アニメーション映画祭にノミネートされ、宮崎駿監督の新作短編のCGアニメーションを制作中のスティーブンスティーブン内に新設されるアニメーション制作スタジオ。マーザ・アニメーションプラネットは『キャプテンハーロック』等を制作し、国内屈指のクオリティを誇る。
来年の完成を目指し制作中で、2016年、世界中の短編映画祭に出品される予定だという。世界のアニメーションの台風の目となるトンコハウスと、日本のCGアニメーションスタッフの手がける新作の動向が、今から楽しみだ。

短編アニメーション『ムーム』

監督: ロバート・コンドウ 堤大介
原作: 川村元気(作)益子悠紀(絵)
プロデューサー: 石井朋彦
制作: トンコハウス クラフター(スティーブンスティーブン) マーザ・アニメーションプラネット

[/アニメ!アニメ!ビズ/www.animeanime.bizより転載]

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