特別公演「銀河英雄伝説 星々の軌跡」は名台詞、名シーンの連続! | アニメ!アニメ!

特別公演「銀河英雄伝説 星々の軌跡」は名台詞、名シーンの連続!

高浩美の アニメ×ステージ&ミュージカル談義 ■ 「今回の舞台で初めて観劇していただいたお客様が、原作にも、アニメにも、興味を持っていただけるような作品になればと思っています」(ヨリコ・ジュン)

連載 高浩美のアニメ×ステージ/ミュージカル談義
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特別公演「銀河英雄伝説 星々の軌跡」は名台詞、名シーンの連続!
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連載第125回
高浩美の アニメ×ステージ&ミュージカル談義  
[取材・構成: 高浩美]

■ 「今回の舞台で初めて観劇していただいたお客様が、原作にも、アニメにも、興味を持っていただけるような作品になればと思っています」(ヨリコ・ジュン)

惜しまれつつ一度幕をおろした舞台『銀河英雄伝説』が再び幕を開ける。ファンはもちろん、キャストの方々にとっても思い出深い舞台作品であった。それがファンの”声援”に答える形で一度限りであるが上演される運びとなった。
こういったケースはなかなか珍しい。”ヤン提督”こと河村隆一やその他の出演者の熱い想いが”上演”というかたちで結実した訳だ。

しかし、一度終わったシリーズの一回限りの再始動、演出はこの作品に長く関わったヨリコジュンが担当する。上演が決まった感想は「まず、原作が壮大な作品ですので、どういう形で何処を描くのか? が、気になりました。シリーズの演出は、過去に二回やらせていただいていますが、例えば宇宙暦七九七年~七九九年の二、三年をおよそ三時間の枠のなかで描こうとすると、必ず描ききれない部分もありますので、過去の公演と同じ時間軸を描くのだとしても、少し違った目線で構成できるのかなとも思いました」と語る。

メインキャラクターはいるものの、いわゆる”群像劇”の側面もある。主軸を変えたり、脇のキャラクターをクローズアップするだけでも趣は変わるだろう。また、過去の舞台ではスポットを当てていなかったエピソードを入れたり膨らませたりすることでも物語の雰囲気は変化する。そういったことが出来る、というのは作品が多面的であることに他ならない。

そんな『銀河英雄伝説』という作品に関しては「壮大なSF物語なのに、ロボット(戦闘用)や、宇宙人が登場しないこと。あくまで、人間ドラマであり、平和とは何か? 民主主義とはなにか? 政治とは何か? それを教えてくれる、教科書のような作品でもあると思います。また、善も悪もなく、読者側が共感や感情移入出来る登場人物が多いところなども魅力の一つではないでしょうか。あとは、名言が多いところや、アニメで言えば声優陣が豪華なところなども、作品の面白さや魅力だと思います」とコメント。『銀河英雄伝説』、アニメから入ったファンも多いことだろう。

豪華声優陣はもちろん、物語を丁寧に描いており、繰り返し放映されているのは、そのクオリティの高さがファンの心をとらえているのである。そして舞台版も毎回違うエピソードを上演、観客動員数も10作品で15万人。今回集まったキャスト陣は河村隆一始め、舞台『銀河英雄伝説』ではおなじみの面々が集結、しかも作品愛はハンパない。

ヨリコジュンは続けて「キャスト陣もスタッフも、舞台銀河英雄伝説シリーズを何度も経験しているメンバーが多いので、今まで出来なかったこと、今回はやってみたいことなどもディスカッションしながら掘り下げて、稽古を進めています。また、原作の世界観を崩さずに、且つ、舞台ならではの表現、キャスト間の関係性、性格作りなどにチャレンジしています。銀河英雄伝説を、今回の舞台で初めて観劇していただいたお客様が、原作にも、アニメにも、興味を持っていただけるような作品になればと思っています」とコメントしてくれた。一期一会の舞台、どんな”銀河の歴史”が紡ぎだされることだろうか、期待が高まる。
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《高浩美》

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